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糖尿病の人が足の異常を
放置してはいけない4つの理由
このサイトは米国足病医を中心に医師が監修しています
「糖尿病が重症化すると足が壊死する」といった話は一度は聞いたことがあるかもしれません。しかし、なぜ糖尿病で足が壊死してしまうのか、その過程を知っている人は少ないのではないでしょうか。
糖尿病と診断された人・糖尿病の疑いがある人は、足の異常や変化を放置してはいけない理由があります。
糖尿病のある人は要注意!足の異常・変化を放置してはいけない4つの理由
1. 靴ずれなどの小さな傷が切断の原因になるから
たこや魚の目、靴ずれといったちょっとした足の傷が、最悪の場合、切断へ至る原因の1つになってしまいます
2. 小さな傷が数ヶ月治療しても治らなくなるから
糖尿病のある方が小さな傷を放置してしまうと、数ヶ月治療をしても治らない傷(慢性創傷)ができてしまい、専門的な治療が必要となります
3. 年間3万人が足を失っているから
小さな傷が慢性創傷となり、最悪の場合、足切断に至ります。糖尿病で足を失う人は、世界中でも地雷で足を失う人より多いと言われています
4. 糖尿病による足切断は寿命を短くするから
大切断後の5年生存率は4割、透析患者の場合2割と言われ、胃がんや大腸がんより予後が悪いと言われています
糖尿病で足切断に至るステップ
糖尿病の合併症の1つである神経障害は、足の感覚を鈍くしてしまい、痛みにも鈍感になるので、
傷が出来ていることに気づきにくくなります。
また、感染から壊疽の進行は早いため、大変危険です。
神経障害(合併症)
の発症
感染
壊疽
神経障害を発症することで足の感覚がなくなり、靴ずれやたこなどの痛みに気づかなくなります
糖尿病の人は抵抗力が弱まってしまうので靴ずれやたこなどの傷からの感染があっという間に広がります
感染し、足の組織が黒ずんでいくと壊疽(えそ)した状態となります。細菌が放つ毒素で命の危険があります
こんなことありませんか?
実際の足のサイズより小さめの靴を履いている
足に傷があるのを人から指摘されて気づいた
足の形が変わってきた(変形してきた)
糖尿病の重症化や神経障害の
サインかもしれません。
糖尿病足トラブルのサイン
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安静時でも足がしびれる
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足・足先の感覚が鈍い
- 足が乾燥気味、汗をかかなくなる
- 足が変形してきた(足裏が腫れたように骨が出っ張っている、足首が腫れたように大きくなるなど)
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傷が出来たことに気づかない
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治らない傷がある
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足・足先が黒ずんでいる
疑いがあれば専門の医療機関へ
受診が必要です!
もともとの足病があると、糖尿病が重症化したときに、進行を早めてしまいます。
たこ(胼胝)
魚の目
外反母趾
水虫
足病の予防には定期的なフットケアやインソールが必要です。
糖尿病は足病があると悪化しやすい
フットケアとインソールで足病予防!
糖尿病の血糖値管理と平行して、創傷や足壊疽、切断の予防は適切なフットケアと機能性のあるインソール着用が重要です。
1
フットケア
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爪切りは無理に自分で行わず医療機関のフットケア外来で行いましょう
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入浴時は足のゆびとゆびの間もしっかりと洗いましょう
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入浴後はワセリンなど保湿剤でかかとや足の甲など乾燥しやすい部分を保湿しましょう
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たこや魚の目も足の病気として、医療機関でケアしてもらいましょう
2
機能性インソール
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糖尿病のある方は、自己判断でインソールを着用せず、医療機関のフットケア外来にてインソールの処方について相談しましょう
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足に症状がない場合は、市販のものでも、機能性のあるインソールを着用すると、足の疲労軽減などに役立ちます
会って相談したい、まずは自分の足の状態を
チェックしたいときはイベントにご参加ください
足の健康チェックイベント
足の健康チェックや足の看護師が相談窓口を設けています。